岩明均
寄生獣 (全10巻) ☆☆☆☆☆

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2chのスレなどで名作漫画についてのスレなどが立つと、必ずと言っていいほど名前が
挙がるのがこの「寄生獣」だ。しかしそれに対して「過大評価」というレスを見るのも少
なくない。その原因はおそらくこの作品が訴える強烈な「メッセージ性」にあるのだろう。
漫画を大きく二つに分ける時、「メッセージ性の強い作品」と「エンターテイメント性の
強い作品」に分けることができる。後者の漫画を多く読んでいる人には前者に対して拒絶
反応を示す人もいるので読む際は気をつけて欲しい。しかしこの作品を評するときに強烈
なメッセージ性を無視することはできないだろう。まぁ、単純に何も考えずに読んでも十
分楽しめると思うが・・・。私が作品に感情移入しすぎるタチなのかもしれないが、最終
巻は泣きっぱなしだった。
最終巻の巻末にもある通り、前述した「メッセージ性の強い作品」というのは「人物」の
前に「テーマ」が先立って創られることが多い。現在市場では主流となっているまずキャ
ラクターありきという作品とは正反対の創り方であるが、このように生まれた物語は極端
に間延びして続くこともなく終わるべきところで完結するため全体的に完成度の高い作品
に仕上がることが多い。どちらがいいということでもないのだが、その辺を意識して読む
と今まで読んだことがある漫画もまた違った視点から見ることができるかもしれない。
ともかくも、私はこの作品が過大評価などとは全く思わない。むしろもっと多くの人に読
まれ評価されるべき良作の一つである(半端に映像化などして欲しいとは思わないが…)。
キャラ先行の漫画が好きだという人も是非読んでみるといいだろう。これはこれで素晴ら
しい、と思うであろうと、保証はしないが…私は確信している。